硫酸や塩酸といった薬剤の扱いに気を付ける

酸洗いは塩酸や硫酸などの危険な酸性液体を使用するので、扱いには十分注意しなければなりません。このような薬剤が肌に触れることがないよう、徹底的に安全対策を行う必要があります。また、酸洗いに使う金属の種類によって、どの酸性液体を使うのか、どのような濃度で使用すれば良いのか、温度や時間、比率などが異なるので間違えないようにしましょう。仕上がる段階でトラブルが起こらないように、薬剤を少しずつ加えていきながら金属の状態を確認してください。その他にも、酸洗いを行っている間は有毒ガスが発生する可能性があるので、吸い込んでしまわないように注意しましょう。酸洗いをする時はきちんと換気を行ったうえで作業を行ってください。
肌に触れない工夫と酸洗い後の処理も大切
酸洗いで最も気を付けたいのが、肌に触れないことです。硫酸や塩酸などの酸性液体が肌に少しでも触れてしまうと、火傷のような症状が出てしまうので、細心の注意を払う必要があります。そのためにも、保護服の着用を徹底してください。必ず長袖長ズボンを着用し、メガネをかけ、手袋をはめて作業を行いましょう。手袋はなるべく厚さのある頑丈なものが好ましいです。有毒ガスを吸い込まないように、マスクの着用も忘れないでください。また、酸洗いを終えた後も、きちんと処理する必要があります。酸洗いに使用した酸性液体を、そのまま下水に流してはいけません。河川や下水に流してしまうと環境破壊につながる恐れがあるので、必ず廃液を中和する必要があります。
建物や車など外装や内装が剥がれたことを塗装剥離といいます。剥離とは剥がれることを意味しますが、早めに補修をすることで大きな剥離にはならずに済みます。